最近車がすぐに汚れていて、触ってみたらなんだかベトベトしていました。
少し前についた汚れは、固まっていて他の汚れも巻き込んでいる状態です。
調べてみたら、正体が『樹液』ということが発覚したのですが、洗車をしても中々汚れが取れません。
どうすれば綺麗になりますか?
また、再び樹液が付着しないように予防する方法はありますか?
樹木が近くにある場所に停車していたり走行していたりすると、気が付かない間に樹液が付着していることがあります。
樹液の見た目は透明なので、気づかない場合が多いですが、そのまま放置してしまうと後々大変になるのですぐに対処するのがおすすめです。
今回は、樹液が車に及ぼす影響や樹液汚れの落とし方、対策グッズなどを詳しく紹介していくので、ぜひ最後までご覧ください。
樹液が車に及ぼす影響は?放置すると愛車に大きな被害が…
樹液は、傷ついてしまった樹木などの植物の樹皮からしみ出てくる液体です。
傷ついた箇所を修復する働きがあり、粘着性のある液体で、透明な見た目をしています。
遠目で見ると気づきにくいですが、近くでしっかり確認することで樹液が付着していることがわかります。
車に樹液が付着してしまう多くの理由は、木の下に車を止めていることです。
樹液は頑固な汚れというイメージがあるかもしれませんが、実は車の塗装にダメージを与えやすい汚れでもあります。
樹液が付着してすぐは、ベタベタとした液体の状態です。
その際にすぐにタオルやシートなどを使って取り除けばいいのですが、そのまま放置してしまうと凝固してしまって水に溶けにくくなり、普段通りの洗車では落としにくくなります。
また、塗装面の変色やひび割れ、表面の凸凹などを引き起こす可能性が高いです。
車の塗装面だけでなく、ガラス部分にもダメージを与えるので、素早く対処するようにしてください。
さらに、凝固してしまった場合に無理に汚れを剥がそうとすると、一緒に塗装面まで剥がしてしまうことがあります。
無理に樹液汚れを落とすのは危険なので、正しい落とし方を実践するのがおすすめです。
樹液汚れがつかないことが1番なので、予防もするようにしましょう。
車に樹脂が付くのを予防する方法【対策】
最善策は樹脂の付着を防ぐことですが、一体どのような対策が有効的なのでしょうか?
ここでは、車に樹脂が付くのを予防する方法を詳しく紹介していきます。
駐車場所に気をつける
一番簡単な方法は、木の周辺に駐車しないこと。
先述した通り、樹液は樹皮からしみ出してくるため、木の近くに駐車するのは危険です。
「木の下さえ避ければ良いのでは?」と思うかもしれませんが、風の影響で樹液が飛んでくる可能性があるので、ある程度距離を取った方が良いでしょう。
樹木の中でも特に注意が必要なのは、マツ科の木。
マツ科の木から分泌される天然樹脂『松ヤニ』は、頑固な油汚れのように厄介なので、付着するとなかなか落とすことができません。
また、マツ科の木には樹液が生じやすいため、極力避けるようしてください。
どうしても樹木の近く(特にマツ科)に駐車する必要がある場合、次の項目で紹介するボディカバーを活用すると良いですよ。
ボディカバーで覆う
駐車場所に気をつけたくても、自宅や仕事場に木が生えている…という人もいるでしょう。
どうしても樹木を避けられない場合、車を物理的に保護すれば問題ありません。
例えば、ボディカバーを活用すれば、愛車に樹液が直接付着するのを防ぐことができます。
ボディカバーにもたくさん種類がありますが、一番のおすすめは車全体を覆ってくれるタイプ。
付けたり外したりする手間はかかりますが、ネットショップなどで簡単に購入できるため、すぐにでも取り入れることができます。
樹液だけでなく、鳥の糞・花粉・黄砂・雨・雪からも保護できるボディカバーや防犯対策ができる商品もあるので、早速、自分に合ったものを探してみてください。
コーティング施工をする
ボディカバーを取ったりつけたりするのが面倒だという人は、コーティング施工をするのがおすすめです。
コーティング剤がボディカバーの役割を果たしてくれるので、塗装面に樹液が付着しづらくなります。
また、万が一、樹液がついても簡単に落とすことが可能です。
樹液の汚れは普通の洗車ではなかなか落としきれません。
それでも無理に汚れを取り除こうとすると、逆に愛車を傷つけるリスクさえあります。
コーティングは予防だけでなく、対処策の観点からしても有効的です。
ちなみに、コーティングは業者にお願いすることもできますが、セルフでも行う人も増えてきました。
セルフであれば費用もそこまでかからないので、チャレンジしてみるのもありです。
しかし、樹液汚れが残ったままコーティング施工をしてしまうと効果が半減してしまうどころか、逆にボディを傷めてしまいます。
すでに樹液が付着している場合、しっかりと除去した上でコーティングしてください。
樹液の落とし方は以下の項目で詳しく解説していきます。
ボディに付着した樹液汚れの落とし方【対処】
ここからは、「すでに樹液が付着してしまって困っている…」という人のために、元洗車マンの私が対処法を伝授します。
今すぐできるコツもお伝えするので、ぜひ参考にしてください。
お湯で除去する
樹液がボディに付着してしまった時は、お湯を使って汚れを除去するようにしましょう。
なぜなら、樹液は熱で柔らかくなるからです。
凝固してボディに張り付いてしまった樹液が柔らかくなれば、取り除きやすくなります。
ただお湯をかけるだけだと、何度もかけ続けないと効果がないので、タオルや布切れなどを使用して効率的に温めるのがおすすめです。
詳しい手順は下記の通りです。
- 樹液汚れの上にタオルを被せておく。
- いきなり大量にかけるとダメージを与えてしまう可能性があるので、ゆっくりとお湯をかけていく。
- 火傷をしないように気をつけながら、樹液が柔らかくなったか確認する
- 柔らかくなっていなければ再度お湯をかける
- 柔らかくなっていれば、クロスなどを使って丁寧に拭き取る
使用するお湯の温度は、80℃前後。
温度が低すぎるといつまでも樹液汚れが柔らかくならないですし、温度が高すぎると車体にダメージを与えてしまうので、面倒に感じても温度は必ず確認するようにしましょう。
また、火傷にも十分注意してくださいね。
自分自身はもちろんですが、周囲に小さい子供がいる場合も最善の注意を払うように。
そして、ゴムや樹脂製のパーツに熱湯をかけてしまうと劣化の原因になります。
そういった箇所にはお湯をかけないように意識しましょう。
お湯で樹液汚れが取り除けたら、いつも通り洗車をしてOKです。
クリーナーを利用する
お湯をかけてもびくともしない場合や拭き取っても完全に汚れが取れない場合、クリーナーを使って同じ方法を試してみてください。
スポンジを使って擦るのもいいのですが、クリーナーを染み込ませたタオルを被せて、少しの間放置するのがおすすめです。
意識する点は、汚れを浮かせて取り除くということです。
お湯とクリーナーを併用すれば、さらに最強です。
専用のクリーナーを使用することで、頑固な樹液汚れも簡単に除去することができます。
注意点として、樹液汚れを落とす際には、硬いスポンジやブラシ、たわしなどは絶対に使用しないことが重要です。
樹液汚れは粘着性があるので、どうしても汚れを落とす際に力が入ってしまいます。
硬い素材のもので力を入れすぎると、ボディに傷がつく原因になりかねないので、できるだけ柔らかい素材のものを使うようにしましょう。
確かに硬い方が汚れをかき取れるイメージですが、デメリットの方が大きいので使用しないでくださいね。
業者に依頼する
「お湯をかけても、クリーナーを利用しても、全然効果がない…」という人は、業者に依頼するしか方法はありません。
樹液汚れを長期間放置していた場合もプロに任せた方が良いです。
どちらのケースも樹液が凝固しており、素人では手に負えない状態になっています。
知識や経験が不十分なままで力任せに除去しようとすると、ボディやガラスを傷つけてしまう可能性が高いです。
失敗することで余計な費用がかさんでしまうので、最初からプロに任せましょう。
また、少ないケースではありますが、樹液汚れが原因でボディが変色したり、シミ化してしまっていることもあります。
その場合でも、業者であればしっかり確認して適切なサービスを提案してくれるので安心です。
多少コストはかかりますが、樹液落としにかける時間がない人や適切に汚れを落とせるか不安という人にはうってつけの方法ですよ。
車の樹脂対策・対処グッズおすすめ3選
車に樹脂が付くのを予防する方法やボディに付着した樹液汚れの落とし方が分かりましたが、「実際にはどんな商品があるといいの?」と疑問に思った人もいますよね。
ここでは、「これさえあればセルフで樹液対策&対処ができる!」というおすすめグッズを厳選してみました。
車用のボディカバー
駐車中に樹液が付着しないように保護するには、車用のボディカバーがとても効果的です。
乗車や降車の際に取り付けたり外したりする多少の手間はかかりますが、確実に樹液が付着するのを防ぐことができますし、樹液を取り除く手間に比べたら苦ではありません。
車体の前方のみを覆うタイプのボディカバーもありますが、樹液汚れ対策の場合は、ボディ全体がすっぽり隠れるタイプの商品を選ぶようにしましょう。
ちなみに、ボディカバーは樹液汚れを防ぐだけでなく、以下のような役割も果たしてくれます。
- 雨・雪・鳥の糞・埃・花粉・虫・黄砂による汚れやダメージを防ぐ
- 冬場の凍結や真夏の温度上昇を防ぐ
- 洗車後の綺麗な状態をキープする
季節問わず活躍するので、一つ持っておくのがおすすめです。
数ある商品の中でも『LINFEN ボディカバー』は、車全体をしっかり覆うことができるタイプの商品で、ガードバンドが付属されており防風設計がされています。
下部弾性バンドがついているので、下回りまでしっかり保護してくれるのも嬉しいポイントです。
また耐久性の高い防水材料を使用しており、撥水加工が施されています。
樹液汚れがついても手軽にお手入れがしやすいのも魅力的ですね。
他にも、専用収納バッグ付きで未使用時は丸めてコンパクトに収納できたり、サイズ展開が豊富で愛車にぴったりなサイズを選べるというメリットもあります。
価格もお手頃なので、ぜひ取り入れてみてください。
コーティング剤
樹液はボディに付着してしまうと、通常の洗車ではなかなか落ちません。
特に比較的温度が低い春や秋の方が、樹液が凝固してしまい落ちにくくなってしまいます。
そこでおすすめなのが、汚れを落としやすくするコーティング剤です。
樹液汚れに効果的なのはガラスコーティングですが、樹液は有機物なので、できれば無機物のガラスコーティング剤を選ぶようにしましょう。
ワックスやポリマーコーティングは、樹液と同じ有機物のことが多いため、樹液対策にはあまり向いていません。
また、車をコーティング剤で覆っておくと、樹液汚れはもちろん、鳥の糞や黄砂などの汚れも通常の洗車で落としやすくなります。
そのため、こまめに水洗いをすれば常に綺麗な状態を保つことができますよ。
しかし、コーティング剤を使用する際は、すでに付着している汚れを全て綺麗に取り除くことが重要です。
汚れているままコーティングしてしまうと、傷や劣化の原因になってしまいます。
例えば、こちらの『ZWEB ゼウスクリア プレミアムガラスコーティングキット』は、ガラスコーティングから日々のメンテナンスまでができるセットです。
ゼウスクリアは有機と無機のハイブリッド型ガラスコーティング剤なので、樹液汚れにもしっかり対応してくれます。
セット内容は下記の通りです。
- ボディ用ガラスコーティング(Mサイズ23ml・Lサイズ46ml)
- 脱脂剤(23ml)
- メンテナンス用ボディーコーティング剤(80ml)
- 洗車用シャンプー(60ml)
- 鉄粉取りねんど
- マイクロファイバークロス(2枚)
- スポンジ大・小
- 施工シール
- 洗車マニュアル
ゼウスクリアは抜群の撥水性を持っていて、3年間ノーワックスでも効果が持続するのでとてもおすすめの商品です。
汚れをつきにくくするだけなく、深みのあるツヤや光沢も出してくれますよ。
クリーナー
シャンプーだけでは除去できない樹液汚れは、クリーナーを使って落とすのが効果的です。
クリーナーを使って洗車することで、水垢はもちろん、樹液などの頑固な汚れも綺麗に除去してくれますよ。
汚れをしっかり落としてくれるだけでなく、研磨剤やシリコーンが配合されている商品を選ぶと、汚れ除去と同時に傷を消してくれたり埋めてくれたりするので一石二鳥です。
例えば、こちらの『シュアラスター スピリットクリーナー』は、樹液汚れはもちろん、こびりついた鳥の糞や大量に張り付いた頑固な虫の死骸などもスッキリ落としてくれます。
『ライト』と『ダーク』があり、ライトはホワイトなどの淡色専用で、ダークはブラックなどの濃色専用です。
超微粒子特殊研磨成分配合なので、汚れをしっかり落としながら、塗装面の傷消し&傷埋め効果も期待できます。
それだけしっかり汚れを落とせても、ボディには優しいので安心です。
単品もありますが、ウォッシングスポンジやカーシャンプー、粘土クリーナー、クロスなどが付属されているセットもあるので必要な方はチェックしてみてくださいね。
使用方法もかなり簡単なのでおすすめです。
- 専用のスポンジにクリーナーをつける
- スポンジで軽くボディを押さえるようにスタンプする(樹液汚れはしっかり付ける)
- スポンジで上下左右に磨いていく
- クロスで綺麗に拭きあげる
樹液汚れが固着して取れにくい場合は、先にお湯で柔らかくしたり、クリーナーをタオルなどにつけて汚れを覆って少し放置したりしてから使用するのがおすすめですよ。
【Q&A】車の樹脂対策・対処法に関するよくある質問
車の樹脂対策・対処グッズについて紹介してきました。
「車に樹液が付着したまま洗車機をしてもいいの?」「ピッチタールクリーナーも効果的なの?」などと、疑問を抱いた人もいると思うので、車の樹脂対策・対処法に関するよくある質問をまとめました。
車に樹液が付着したまま洗車機を利用しても大丈夫?
車に樹液が付着したまま洗車機を利用するのはNGです。
なぜなら、樹液汚れに限らず、細かい砂や土などの汚れがついた状態で洗車機を使用すると、ブラシで汚れごと強く擦ることになるので傷がついてしまうからです。
そのため、洗車機に入れる前に、あらかじめ樹液汚れを取り除いておく必要があります。
車に付いた樹液はどういった形状をしていますか?どれが樹液汚れなのかわかりません…
車に付着したばかりの樹液は、ベタベタと粘着性があり、見た目は透明です。
放置すればするほど凝固していくので、だんだん黄色に変化していきます。
ピッチタールクリーナーも効果的だと聞いたのですが本当ですか?
ピッチタールクリーナーも樹液汚れを落とすのに効果的です。
樹液に直接吹きかけることができるので、扱いやすいですよ。
吹きかけたら数分間放置して、さらにピッチタールクリーナーを染み込ませたタオルなどで拭き取るのがおすすめです。
樹液が固着してなかなか落ちないのですがプロに任せるしか方法はないですか?
樹液が固着してなかなか落ちない場合は、プロに任せるのが安心です。
しかし、先述したようにお湯やクリーナーを利用すると、樹液汚れが落ちやすくなる可能性もあるので、1度試してみることをおすすめします。
それでも樹液汚れが落ちないのであれば、汚れの下がシミになっていたり、劣化したりしているケースも考えられるので、プロに相談してみるのがいいですね。
まとめ
樹液は、粘着性があって放置すると凝固して頑固な汚れになってしまいます。
そのため、できるだけ素早く汚れを取り除くのがおすすめです。
また、ボディカバーやコーティング剤を使用して、事前に樹液対策をしておくのがいいですよ。
樹液汚れがすでについてしまっているのであれば、お湯やクリーナーを使用して落としてみてください。
樹木が近くにあると、樹液汚れがつきやすくなることが分かりましたね。
できるだけ樹木から離れた場所に止めるのが1番ですが、厳しい場合は事前に対策&対処をしてみましょう。